SDGs’って言葉を聞いたことがありますか?
2019年11月24日に筆者はメルボルンで行われたSDGs’のワークショップに行ってきました。
このSDGs’ゲームの体験談で得た学びについて今日は記事にしてみたいと思います。
- SDGs’って何か知りたい人
- SDGs’のゲーム体験に参加してみたいと思っている人
- サステナビリティの暮らしに興味がある人
SDG’sって何?
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略
私は始め、エス・ディー・ジー・エスと思っていましたが、最後はGoals(ゴールズ)の略なので、SDGsの発音、読み方は(エス・ディー・ジーズ)といいます。
SDGsは2015年9月の国連サミットで決められたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために決めた17つの目標があります。
イマココラボより引用
ようするに、このままいくと『地球温暖化、人口増加などを含めた私たちが抱えている問題が、2030年にこんな風になっているはずだよ』という未来の予測であり、それに対してそうならないためにはどうしたら解決になるのかということを考えたのが目標
169のターゲットがあり、このままでは、地球上に住んでいるみんなが幸せになることができないから、それを、私やあなたの活動で変えよう!っていう動きです。
シンプルに言ってしまえば、
みんなが幸せになる世界をつくろうよ。
誰一人取り残さない
地球上のみんなが幸せになる世界をつくろうよ。
ということですよね。
持続可能っていうのは、終わりがなく、世界中のみんなが、ずっと幸せに生き続けていくことのできるシステムを作ることなんだよ。
だから木を切りすぎないように注意したり、木を切ってしまった後には、また木を植えるなどよく考えなくちゃいけないよね。
そういうことを分かりやすく説明するために国連という場所で約束が決められたんだよ。
2030年までには、住んでいる国は違っていても、誰も傷つけず、壊さないで、みんなが幸せになれる世界がつくれたらいいなと思って色んな国の偉い人が集まって話し合いをして決めたんだよ。
それを皆に分かりやすく説明しようと考えられたのが17個の目標なんだよ。
国連加盟193か国の国が一緒になって考えた17個の目標はこれです。
国、文化や宗教、政治や思想の違う人たちが同じ目標に向かって未来のために考えられたなんてプロジェクトすごいね。
それとも私たちに何かできることはあるのかな?
でも、実際にどうやって行動したらいいのか分からないから行動前にちょっとだけ知っておいた方がいいこともあるから、それをこのゲームで体験してみようね。
SDGSゲームのルールのやりかたはシンプル
今、世界が直面している様々な問題(貧困だったり、飢餓の社会問題だったり、森林伐採に海の汚染の環境破壊だったり、石油や鉱山、ストックマーケットの経済問題などの問題をゲームの中に解決するべき課題として取り入れながらすすめていくゲームです。
ルールはとってもかんたん。
- お金と時間を手に入れる
- プロジェクト活動をする
- 世の中を動かす(経済、環境、社会と3つのマグネットで見える化)
- 新しいプロジェクトに取り組む
- 繰り返す
始めに、あなたに与えられるのはお金と時間、そしてプロジェクトカードです。
あなたは、このゲームで、お金と時間を使って自分が持っているプロジェクトカードの活動をおこないます。
プロジェクトを達成することで世界の情勢に変化を起こします。(経済、環境、人間関係)
(例えば、地下鉄を作ることによって、人が集まり、経済はよくなるかもしれないが、環境破壊に繋がるかもしれないといったことです。)
そして、その対価として得た物(お金や時間、意志カード)をもとに次のプロジェクトにとりかかかります。
SDGSゲームは持続可能な目標を自分ごとして考えられるように出来ている
おもしろいと感じたのがここです。
これはゲームの世界なのですが、現実の世界の人間心理とか理想の生き方とリンクしていることです。
(注意)下の書き込みは私の妄想と想像です。
出てくるタイプは5タイプ
大いなる富→ 石油王タイプ
その中、何だかんだいっても結局、お金が一番でしょって人、あなたの周りにも一人はきっといるはず
夢だじゃ食っていけないし、世の中のほとんどの悩みは金で解決できると思っていて、金が全てじゃという考え方を持っている人達
悠々自適 → 自由きままなアーティストタイプ
好きなことを好きなだけするのが、私の幸せといういわば、アーティストタイプ 芸術家
自由きままなアーティスト時々旅人タイプ
まあ、私は大富豪ではないけど、ちゃんと食べていけているし、 ストレスまみれになっては働くんだったら、お金はそこそこでいいから好きなことに時間を使うのがいいわと考える人 あなたの周りにいる○○さん
好きなことを出来る時間があることが幸せで、自分の心の豊かさとは何かを悟っている人ですね。
環境保護の戦士 →お金じゃなくて自分の使命で動くボランティアタイプ
動物や自然を守りたい!など、海をきれいにしよう!ゴミ拾いにゴー!環境保護に情熱を燃やし、自分の人生を捧げている人ですね。
たまに自分の家族のことを忘れ、自分の使命が強すぎて、突っ走ってしまうタイプでもあります。
貧困撲滅の聖者→マザーテレサのような無償の愛タイプ
貧しい人のため、家のない人のため、病気の人のため、そんな人を一人でも減らすために、自分の人生をささげることのできる愛の女神タイプ
人間賛歌の伝道師→牧師さんタイプ
『愛は地球を救う』を信念に人と人とのつながりを大切にして愛と平和のために人生をささげるタイプ
さて、あなたはどのタイプですか?
あなたの身近にいる友達や、会社の上司は??
色んな顔は思い浮かびませんでしたか?
私は本を読むのが大好きなので、ゲーム終了後の電車の中で歴史上の人物を思い出し、『マザーテレサがこのゲームに参加していたらとかアメリカの心理学者マズロー(自己実現理論を提唱した人)とかマドラー(アルフレッド、マドラー マドラー心理学の人)だったらどういった視点でこの今の世界をみていただろうなあ』なんて途中、一人、違う世界へ飛んでいってしまいました。
この登場人物が気になった方は
↓ ↓ ↓
でも、彼らはもういない。
未来を変えることのできるのは、今、いる私達だけ
話しは飛んでしまいましたが、ようするに、私たちが今、実際に住んでいる現実の世界、そして、このゲームの世界にも、まあ様々な価値観や考え方、生き方、思想、宗教が存在するわけです。
お金が全ての人もいるし、ボランティアに生涯を捧げる人もいます。
その中でいかにバランスをとり、お互いを尊重し、なおかつ、争わず、調和をとい、みんなが幸せになるか。
なかなか難しい問題の解決ですが、これがこのゲームのメッセージなのかなと思いました。
SDGs’のゲームの始め方と進め方
実際にゲームをやってみました。
この日のワークショップでは1テーブルに6人 2人ペアを組みました。
まず始めに私たちは事務局(これは国だったら政府機関みたいな感じ)へいってプロジェクトカードとお金、時間を貰います。
これは運
どんなカードを渡されるかわからない。
どんな仕事を上司に与えられるか現実の世界もわかりませんからね。
もちろん渡されたプロジェクトのカードの内容はみんな違います。
ちなみに私たちがもらったカードのゴールは環境保護の戦士(だったはず??)
黄色の意志カードを10枚集めるというのが私たちのゴールでした。
意志カードというのは、お金ではなく、目には見えないもの(やりがいや使命)を大切にするタイプの人です。
私とチームを組んだのはまさに今自給自足をしているAさん
そして自給自足生活をこれからしたいと思っている私
だから、ピッタリのカード
私達のチームは黄色い意欲カードを10枚集めることでした。
1つ1つのプロジェクトを行っていくためには、基本的にお金を時間を使わなくてはいけません。
お金と時間が足りなければ、あなたのプロジェクトはこなすことができません。
でも、あなたがプロジェクトを成功させると、世の中の動きが変わります。
世の中の情勢が目に見えてわかるようにと登場したのが下の写真
世の中の動きを見える化するのがこちらのボード
↓ ↓ ↓ ↓
世の中に影響を与える3つの力とは!
- 経済 Economy (オイルの値段、ストックマーケット、政治など)
- 環境 Environment (CO2問題、森林伐採、環境破壊など、
- 社会 Social (自殺や引きこもり、少子化、高齢化問題など)
流れは
プロジェクト成功する
↓
色の違うマグネットに動きがある(経済、環境、社会)
↓
次のプロジェクト活動
(ただし、このマグネットの状況により、あなたがプロジェクト出来るか出来ないかがきまる)
あなたがプロジェクトを成功させると、3つの力の1つに影響を及ぼし、また次のプロジェクトカード、意志カードをもらうことができます。
前にも書きましたが、意志カードはやりがい、情熱です。
『国境なき医師団とかまさにそうですよね。わざわざ戦争をやっている危ない国に行かなくても、自分の国できっともっと好条件での仕事があるはずです。
でも、わざわざ、危険のリスクを知っていても、そちらを選ぶことは、お金よりも自分のやりがいや使命に人生をかけてます。』
そういった人がちゃんと現実の世界でも存在しています。
前半は経済のびっぱなしが半端なかったですが、社会(人間関係)はボロボロ、マグネットが1しかない状態に。
これじゃみんなが幸せになることは出来ません。
私が実際に体験を通して気づいた3つのこと
めちゃめちゃ、長く書きましたが、『説明全くわからんわ。』って方は実際に参加してみて下さい。
百聞は一見に如かずですよ!
体験するとあなたはあなたのフィルターを通して感じるはずだし、きっと、私と違う考えや気づきがあるはずです。
あなたと私は違いますからね。
気づき1、個人の考えや価値観がそのまま社会に影響する
ゲームなんですけど、途中みんなの机をみたり、話しをしたりして、人間って本当おもしろいなと思いました。
- 自分のプロジェクトカードがクリアできるならばそれでいいやと思う人
- 自分のゴールより、世の中を良くしようとする人
- 自分のゴールのために、とにかく、クレクレさん
- また、その逆のあげるよ、あげるよのギブギブさん
- 交渉上手なビジネスウーマン
- 私には何も同じ条件で交換出来るものがないからのギブアップちゃん
誰がいい。
誰が悪いんじゃない。
違うんです。
ただ、考え方が
ただ価値観が、
個人の目標を達成しながら、どのように、誰も傷つけない、自然も壊さないで、持続可能な生活を作りにはどうしたらいいんでしょうね。
あなたの考えや意見も教えてください。
気づき2、あなたの性格がそのままゲームに出る=現実のあなたの生活思考がゲームを進めていた
私、お金持ってるけど万が一のために自分を守るためにとっておこうという人はゲームの世界でも、お金が必要なんですと言われても、出しません。
笑笑 持っているけどうちはお金がなくて、、というタイプ
無意識に性格が出るんですよー。
興味深いですよね。
ちなみに私達のチームは社会をよくするのに必死でした。
ファシリテーターの方が途中経過を教えてくれます。
例のボードをみながら今、経済はこんな感じで、環境は、社会は、、と説明してくれます。
途中経過の時点で、社会(一段下の黄色のマグネット)が1しかなかったんです。
1つしかない状態はどういった状態なのかというと、引きこもりに自殺、ストレス社会で人間関係ボロボロです。
困った!
私達の机には
お金カードも残ってない
時間カードも残ってない
でも、私たちは社会を変えたい!!
助けてください。
お金をください。
とクラウドファンディングしました。
そして後半は社会の伸びも復活
気づき3、SDGs’ゲームのゴールはそれぞれ違う
ゴールは自由
あなたが持ち札のゴールを目指すのも自由
自分のゴールより、みんなの幸せを優先するのも自由
でも、個人の目標ばかりを追求してしまうと、環境や社会は現状悪化
世界の状況を気にしすぎていては自分の目標や夢を達成することはできない
どうやって、価値観や、考え、文化の違う人といかにうまく、交渉したり、助け合ったりしていかなければいけないのかということを考えるいい機会になりました。
SDGs’はどうして必要なの?
私達は、平等に幸せになる権利があるはずなんです。
発展途上国にいても、先進国にいても、幸せの価値観は違うかもしれない。
でも、私たちが服をやすく欲しがるからという理由で多国の子どもたちが学校にいけずに、長時間働かされることは、ちょっと違う。
でもね、そういう事実を知らない人も多いんです。
そういう事実に気づいてない人もいっぱいいるんです。
世界の海が繋がっているのと同じように、私達も生活も繋がっているんです。
だからまずは『世界はつながっている』ということを知ることです。
そして、このSDGs’ゲームはこのつながりを分かりやすく教えてくれます。
SDGsゲームの体験まとめ
今回、ファシリテータしてくれたのではコーチングを本業するシンガポール在住のリサさん
ちょっと緊張した場を和らげるためにアイスブレイクのバースデーラインからの導入でした。
アイスブレイクとは簡単に説明すると、初めての人たちが集まった時に緊張をほぐすための簡単なゲームです。
バースデーラインは声を出せずに、誕生日順に並ぶのですが、初めての人同士でも、一緒に何かを取り組みことで仲間意識が芽生えたり、誕生月が同じだけでいっきに親近感がわいたりするなどでコミュニケーションをとりやすいその場の雰囲気をつくることができます。
その後は、こってこっての関西弁で難しい問題を面白くおかしく説明してくれました。
SDGs’ゲームを体験して得た気づきの中での1番の発見はこれはゲームの世界だけじゃない!
現実に活かせるはず (いやいや多分それも計算させて作られていますよね)
現実の世界でも、何かプロジェクトをするには、お金を時間は必ず必要!
もちろん、それによって及ぼす世界の情勢も先に考え、予測することも必要!
(経済、環境、社会の3つのマグネットを自分の頭の中で動かしましょう)
プロジェクトを実行するには、お金や時間が足りなくても方法はある!
銀行から借りることだったり、クラウドファンディングなどの方法だったりもしますが、人は情熱だけでは動かせない!
自分の目標を達成する為に、どんだけ熱い思いを語っても、その人に響かなかったら『シラー』とか『私には関係ないわ』とじぶんごとに思えなかったりするからです。
そのためには、人を動かすリーダーシップが必要になってくるし、一人だけではプロジェクトは出来ないので絶対仲間が必要になります。
そうなってくると仲間と協力し動くためのチームワークだったり、また、コミュニケーション能力だったり、人を動かすための心理学だったりするわけです。ということもこのゲームを通して再認識しました。
このゲームには正解がないので、あなたにも実際にやって見て欲しい。
そして、人との違いに「あんた!その考え間違えているわ」とやいやい言うのではなく、そんな考え方もあるねんな」と相手を尊重して、違いを感じてみてください。
SDGs’のゲーム体験に興味があるかたは
こちらをチェック
あなたのお住いの地域でSDGs’ゲームのワークショップがるかもしれませんよ。
今後のイベントはこちらから確認できるようです。(日本)
https://imacocollabo.or.jp/events/future_events/
SDGs’のゲーム参加後に出来ること
最後にファシリテーターのリサさんが話していた、全てを完璧にする1人よりも完璧ではないけど、出来ることをやる100人の仲間がいた方がいい。
さあ、今からが始まり
今日、この場所に来てSGD’sのことを習ったから終わりというのはなく、ここからが始まりなんです。
とは言っても、私に地球を救うなんてことが出来るだろうか?
私はこんなにプラスチックを買わないように注意しているのに、旦那さんはバンバン買ってくる!
なんて思っていませんか?
りささんが教えてくれたのは
〇〇すべきから
どうなりたいか?
プラスチックは環境に悪いからペットボトルを買うなんてもっても他で、マイボトルを持ち歩くべき!
ゴミはよくないので、ゼロウエストをするべき!
○○するべきと思ってしまうと、それがストレスになり、自分自身が続けていくことが苦しくなります。
それよりも
お気に入りのマイボトルを購入したから、『次、出かけるときに持っていきたいな。』とワクワクした方が楽しい気分にもなりますよね。
あなたの食べるもの
あなたの着るもの
あなたの使うもの
ちょっとだけ優しくなってみよう。
○○するべき!と思わなくていいから
○○したいで、意識してみよう。
考えてみよう。
あなたはあなたに出来ることをしよう。
とっても、楽しいイベントで長々と記事をかいてしまいました。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
私の中でも今、現実の世界で実現したいプロジェクトがあります。
オーガニックの農園を作り、自給自足のコミュニティ村をオーストラリアの田舎につくることです。
日本でもし、自然災害が起こった時に、安心して食べれる野菜パウダーを送ることが出来たり、(生の野菜や果物は日本に送れないのでね)
子どもたちに自然と仲良く暮らせる共存社会の教室を作って、子どもたちに大切なことを伝えることが出来るみんなのお家をつくります。
(作りたいじゃなくて、作りまずって書いちゃったよ)
思考は現実化するといいますから、まずは言葉にだしてみました。
個人の目標が自分だけの目標ではなく、人と人との繋がりに繋がり、環境にも負荷をかけない目標であれば、きっと経済も豊かになり、持続可能な世界も作ることができる。
一人一人が少しだけ優しくなれたらきっと未来は変わるはず
『生きるってありがとうでつながること』
応援してるよーって方は一言メッセージ頂けたら励みになります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。